梁山泊 式秀部屋(大和田爆笑)
8/5(水) 5:00配信
日刊スポーツ
式秀部屋の看板(2017年1月撮影)
大相撲の式秀部屋の力士9人が4日、茨城県龍ケ崎市の部屋から集団脱走した。おかみさんの指導に力士たちが不満を募らせ、東京都内に助けを求めて移動した。力士たちは日本相撲協会の通報窓口に連絡。協会側は今日5日にも事情を聴き、問題の解決を探っていく。
【写真】式秀部屋の稽古場
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7月場所が終わった直後、角界にまたも問題が発生した。4日夕方、式秀部屋に所属する力士19人中9人が、集団で部屋を飛び出した。力士たちは千葉県内のカラオケボックスに逃げ込み、日本相撲協会の通報窓口に連絡。その後、東京都内に移動した。
脱走の理由は、部屋のおかみさんによるモラルハラスメントにあるとみられる。師匠の式秀親方(元幕内北桜)が、今年に入って体調を崩し、本場所を休場中。稽古を満足に見られず、生活指導を十分にできなくなったことがきっかけだった。おかみさんが師匠代わりに力士への指導を続けたが、力士が我慢の限界を超え、脱走にいたってしまった。
関係者によると、部屋のグループラインにおかみさんの長文指示が相次ぎ、返信が遅いと「厳重注意」。大部屋のコンセント使用は、許可制となった。力士が実家から仕送りを受けたり、通信販売で買い物をして荷物が届いた時は、荷物を開けて写真を撮り、グループラインに投稿することが義務付けられた。力士からは「プライバシーの侵害だ」との声が上がった。大部屋の個人ロッカーが抜き打ちでチェックされることもあった。おかみさんに反抗的な態度を見せると「クビにするぞ」「協会に言うぞ」などと脅かされた者もいたという。7月場所が2日に終わると、おかみさんは力士に反省文の提出を要求していた。
おかみさんにしてみれば、熱心に指導していたつもりだが、力士には受け入れられず、集団脱走騒動に発展。力士らは師匠を慕って稽古に励んでいたが、その頼りの親方は体調不良もあって目が届かず、おかみさんをコントロールしきれなくなっていたという指摘もある。